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2018年03月01日

死に残り14

その日 地球の10倍近くの質量を持ったその天体は、自身の重力により真っ赤な火の玉の様相を見せて地球の公転軌道を横切って行った。
その行為は、地球の衛星である月の公転を破壊した。
天体の引力の干渉を受けた月は、もはや地球の衛星であることを保つことが出来ない程遠ざかり、我々が地表に出たときには、空には月がなくなっていた。
その天体は地球の公転軌道を横切った後、地球に最接近していた木星に直撃して星の命を終えた。
しかし、その木星に及ぼした影響は大きく、木星の衛星郡を吹き飛ばし数万年の間 大気の乱れを起こし、やや安定した頃 大赤斑と呼ばれる直撃の痕跡を浮かび上がらせた。
同時に木星の公転軌道は太陽から遠ざかり土星軌道と地球軌道に迫るイビツな楕円軌道を形成した。
地球は地球で月がなくなったことにより、自転軸のブレが短期間の間に起こりM9クラスの地震が世界各地で頻繁に起こるようになっていた。
月を無くした地球はもはや文明を保てる星では無くなってしまっていた。
地球に残った我々は、ここから気の遠くなる程の期間 過酷な自然のなかで生き残りの闘いをしていくことになった。
  


Posted by かんながら! at 23:46Comments(0)